第67番札所 小松尾山 大興寺 不動光院
こまつおざん だいこうじ ふどうこういん
JR観音寺駅からJRバス 琴平行 山本町下車 徒歩40分。 | |
御詠歌 | 植えおきし小松尾寺を眺むれば法の教えの風ぞふきぬる |
住所 | 香川県三豊市山本町辻小松尾4209 |
TEL | 0875-63-2341 |
HP | |
宗派 | 真言宗善通寺派 |
開基 |
弘法大師 |
宿坊 | なし |
駐車場 | 境内まで徒歩3分 |
三豊市役所 電話0875-62-1111 | |
http://www.city.mitoyo.lg.jp/forms/top/top.aspx |
のどかな田園風景が広がり、地元では「小松寺」と呼ばれ、親しまれている「大興寺」。
大興寺の歴史は古く、境内から奈良時代の十四葉素弁(じゅうしようそべん)の蓮花文軒瓦(れんかぶんけんがわら)が出土している。
弘仁13年(822)、嵯峨天皇の勅願により弘法大師が熊野三所権現鎮護の霊場として開いたのが始まりで、堂宇を建立したという。
本尊の薬師如来座像は桧材一木式の座像で、弘法大師の一刀三礼の作と伝えられる秘仏。像高89cmで、県の文化財に指定されている。
また、本堂には何本もの赤いロウソクの火がゆらめいている。これは「七日燈明」と呼ばれる秘法で、赤い大ロウソクに願い事を書いて奉納すると、7日間ロウソクを灯して祈願してくれるというものだ。
弘法大師は「真言宗」ですが、この大興寺は真言宗と天台宗両方の修行道場として栄えました。かつては真言宗が二十四坊、天台宗が十二坊が境内に並んでいたという珍しい寺でした。
その名残として、本堂の左右に太子堂と天台大師堂が建ち並んでいて、右手にあるのが中国の天台宗第三祖天台大師(ちぎ)祀る「天台大師堂」である。中に納められている大師座像は、彩色を施した桧材の寄木造りで鎌倉時代の作。頭に頭巾を抱き、納衣の上に袈裟をかけ、両手は腹の前で禅定印を結んでいる。天台大師の古い像は全国でも少なく、県の文化財に指定されている。
四国随一の大きさの仁王門の金剛力士像は、彩色を施した桧材の寄木造りで鎌倉時代の作とされ、作者は運慶と寺伝にはあるが、頭の部分だけは江戸時代に替えられたものと言われている。像高は31.4mあり、腰から下の量感あふれる線は力強く、鎌倉時代特有の迫力があり、県の文化財に指定されている。
他にも金剛力士像、大興寺扁額など、文化財に指定されているものが数多い。
境内には寺領の菩提山に自生していた三鈷の松(松葉が3つに分かれている松)が移植され、その落葉を持っているとご利益があるとか。
境内には地蔵菩薩の石像が置かれ、子育て、水子、地蔵菩薩の赤い幟が立っています。
また、境内階段中ほどの樹齢1200年の楠とカヤの木は弘法大師のお手植えといわれています。
4月第3日曜に催される恒例の「うどん接待」は、お遍路さんから喜ばれている。
本尊 | ||
薬師如来 | ||
真言 | ||
おん ころころ せんだり まとぅぎ そわか | ||
67大興寺の仁王像 |
弘法大師「空海」が開いた真言密教(真言宗)と伝教大師「最澄」が開いた天台宗とでは密教の置かれている位置が全く違い、真言宗においての密教は他の仏教「顕教」とは全く違う仏教とされています。
真言宗では大日如来を全ての宇宙を成り立たせている根源仏「法身仏(ほっしんぶつ)」として教主とし、全ての教えはこの大日如来、すなわち根源の教主から直接、法を学ぶとしています。
天台宗における密教は法華経の教えの一部として扱われ、天台宗の教えには「円・密・禅・戒の四種相承」という教えの元、「円教」「戒律」「密教」「禅」の全ての教えが説かれています。その中の一部として密教が置かれていて、天台宗では密教は顕教と同じ位置づけとし「顕密一致」の立場をとり、修道理念は法華経の説く久遠実成の釈迦如来の教えとその実践であるとしています。
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