第14番札所 盛寿山 常楽寺 延命院
せいじゅさん じょうらくじ えんめいいん
JR府中駅から徒歩30分。 | |
御詠歌 | 常楽の岸にはいつか到らまし弘誓の舟に乗り遅れずば |
住所 | 徳島県徳島市国府町延命606 |
TEL | 088-642-0471 |
HP | |
宗派 | 高野山真言宗 |
開基 |
弘法大師 |
宿坊 | なし |
駐車場 | 境内まで徒歩2分 |
徳島市 電話088-621-5232 | |
http://www.city.tokushima.tokushima.jp/ |
鮎喰川の流れに沿って、せせらぎや田園風景を見ながら小高い丘の上に「常楽寺」がある。
弘仁6年(815)にこの地で修行を行った弘法大師が創建した寺。修行中に化身した弥勒菩薩が多くの菩薩を従えて現れ、説法を行ったので、大師は霊木にその弥勒菩薩の姿を刻んで堂宇を建てて本尊にしたという。
弥勒菩薩を本尊としているのは四国八十八ヵ所霊場中唯一。この弥勒菩薩は、釈迦入滅後、56億7千万年後この世に下生し、衆生を救済すると言われている有り難い未来仏である。
日本三体のひとつとして数えられる傑作仏像としての評価も高い。 ちなみに残り二体は京都と滋賀の三井寺にそれぞれ一体ずつ祀られている。
この寺に来て驚くのが、石段の参道や境内に剥き出しになっているゴツゴツした岩肌を削って造った石段であり、境内全体が自然の巨大な岩盤の上に建っていて「流水岩の庭園」とも呼ばれる、大変珍しい札所。
寺はのちに大師の弟子である真然(しんねん)僧正、祈親(きしん)法師らによって伽藍が整備され、室町時代には細川家の祈願所として栄えた。 しかしこの寺も天正年間(1573~1592)の兵火で焼失した。
その後江戸期の万治2年(1659)、蜂須賀家によって再興され、文化15年(1818)には、ため池を作るために低地から40段あまりの階段を上がった現在地へ移っている。
本堂は一番奥にあり、その本堂右手に愛染堂と大師堂が建っている。
本堂に覆い被さるように枝を広げている大木がある。 これは弘法大師が糖尿病に苦しむ老人に煎じて飲ませたと伝えられる櫟の木で、別名「あららぎの霊木」と呼ばれる。この伝説からか、あらゆる病気に霊験を発揮すると言われている。
「あららぎの霊木」と呼ばれる大木には、3mほど上の木の股に可愛いお大師様(あららぎ大師)が鎮座されていて、参拝者を見守っています。
奥の院慈眼寺には、生木地蔵という地蔵尊が祀られている。 これは昔、田中喜八という遍路が四国巡拝中に「本堂前の桧に地蔵尊を勧請せよ。 祈願するものには必ず一願をかなへしめん」 との大師の夢告があり、桧木に地蔵尊を彫刻をして安置したと言われている。
本尊 | ||
弥勒菩薩 | ||
真言 | ||
おん まい たれいや そわか | ||
14常楽寺の本堂とあららぎ大師 |
弥勒菩薩
釈迦の次に仏陀になるという未来仏。
釈迦入滅から56億7千万年後この世に下生し、衆生を救済すると言われている。
像の姿は頭に五仏と五輪塔が描かれた宝冠を戴き、右手に紫の蓮華を持っており、その蓮華の上には智水が入つた水差しく瓶〉が置かれている。
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