第63番札所 密教山 吉祥寺 胎蔵院
みっきょうざん きちじょうじ たいぞういん
JR伊予水見駅から徒歩5分。 | |
御詠歌 | 身の中の悪しき悲報をうちすててみな吉祥を望み祈れよ |
住所 | 愛媛県西条市氷見乙1048 |
TEL | 0897-57-8863 |
HP | |
宗派 | 真言宗東寺派 |
開基 |
弘法大師 |
宿坊 | なし |
駐車場 | 境内にある |
西条市商工観光課 電話0897-56-5151 | |
http://www.city.saijo.ehime.jp/kankou/meisyo2.htm |
国道11号線を西条市方面へ歩き、伊予氷見駅近くにあるのが「吉祥寺」。
弘仁年間(810~824)、弘法大師が感得した檜の霊木に一刀三礼して、毘沙聞天と脇仏の吉祥天、善尼師童子を刻んだ。本尊の毘沙聞天は「米持ち大権現」と呼ばれるなど、農家からの信仰が厚い。弘法大師が開基された頃の寺は、現在地よりも南の坂元山にあり、寺域も広く、21坊を有するなど寺運は大いに盛んだったという。だが、天正13年(1585)に豊臣秀吉による四国攻めの兵火で全山は焼失。万治2年(1659)に、末寺の檜木寺と合併して、現在の場所に移され再興した。
門柱に「四国唯一体毘沙聞天王鎮座」の文字が刻まれているように、八十八ヶ所の中で唯一、毘沙聞天を御本尊としている寺。納経所の前にある八角堂には六福神がまつられ、本尊の毘沙門天と合わせて七福神鎮座となった。
本堂前にある「成就石」は、高さ1mほどの石に中央より下に直径30~40cmほどの穴が開いている。本堂前から目隠しをして石まで進み、願い事を唱えながら金剛杖を穴に通すことができれば、願いが叶うといわれる。
ぐくり吉祥天女と呼ばれている毘沙聞天の妃・吉祥天は富貴をもたらす仏様。像は、成就石のすぐ横にある。あらゆる貧困を取り除き、大富貴をもたらす仏様として信仰を集めている。そこで、この像の下をくぐるとご利益があると伝えられている。
さらに、この寺には秘仏のマリア観音という珍しい観音様も保管されている。これはキリストを従えたマリア様の高麗焼の純白像で、高さは30cmほど。長宗我部元親がイスパニア船の船長から貰い受けたもので、それを西条高尾城の金子元宅が吉祥寺に預けたといわれている。同寺のマリア観音と山越えの弥陀三尊は秘蔵仏となっている。
本尊 | ||
毘沙聞天 | ||
真言 | ||
おん べいしらまんだや そわか | ||
63吉祥寺の成就石と本堂 |
毘沙聞天
帝釈天(仏教を守護する天上界の王)に仕える四天王のひとつであるが、日本では福や財をもたらす神として信仰され、四国霊場内では第63番吉祥寺では「米持ち大権現」とも呼ばれ、農家での信仰も篤い。
鎧・甲をつけ、手には鉾を持ち、怒りの姿を表わした姿の毘沙門天は七福神の一つに数えられ、仏の世界の北門を守る役割があり、智恵と勇気を与えるご利益があるとされている。
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