第27番札所 竹林山 神峯寺 地蔵院
ちくりんざん こうのみねじ じぞういん
JR後免駅からバス 室戸岬・甲浦行(急行便)約55分。安田下車 徒歩40分。 | |
御詠歌 | みほとけの恵みの心神峯山も誓いも高き水音 |
住所 | 高知県安芸郡安田町唐浜2594 |
TEL | 0887-38-5495 |
HP | |
宗派 | 真言宗豊山派 |
開基 |
行基 |
宿坊 | なし |
駐車場 | 境内まで徒歩10分 |
安田町役場 電話0887-38-6711 | |
http://www.town.yasuda.kochi.jp/home.htm |
第19番立江寺に続く土佐の関所寺が、この「真っ縦」と呼ばれる標高632m神峰山の山頂にある「神峯寺」。
寺の歴史は古く、神功皇后が三韓征伐の折、戦勝を祈って天照大神や諸神をこの地に祀ったのが始まり。
もともとは神社として創建され、行基が十一面観音を安置し、その後弘法大師が諸堂を整えたといわれている。寺は明治維新の神仏分離令により廃寺となり荒れ果てたが、明治中期に再建された。
両脇は美しい日本庭園を眺めながら、仁王門から本堂までは、約150段の石段を上りつめる。本堂も大師堂も木々に覆われ荘厳な雰囲気が漂う。境内からは、土佐湾が一望のもとに。
梅の花が咲く季節にはウグイスの鳴き声を耳にすることもできる。又初夏にはツツジの名所としても名高い。
太子堂手前には、色彩豊かな不動明王像の燃え立つ炎が目を引く。
鐘楼の裏手に湧く石清水は「神峯の水」と呼ばれ、この水は病気平癒に霊験あらたかであるという言い伝えがある。 この水には一つの伝説が残されている。北海道在住の女性が病の床につき、危篤状態の時に夢に弘法大師が現れた。 大師は女性に鐘楼の後ろから湧く水を飲ませてくれたが、目覚めた後に女性は一命をとりとめた。その後、女性が夢に出た場所をこの神峯寺で見つけたという。
この寺は、高知県安芸市の出身で三菱財閥創始者である岩崎弥太郎の母親が、息子の開運を祈願して熱心にお参りしたことでも知られる。 母親は安芸市にある自宅から寺までの20kmを歩き、さらには「真っ縦」を登る…という苦労を約21日間も続けた。 母の愛のなせるわざか、明治維新までは土佐藩の下級武士だった岩崎家の出身ながら、弥太郎は日本を代表する大財閥の総帥となった。
本尊 | ||
十一面観世音菩薩 | ||
真言 | ||
おん まか きやろにきや そわか | ||
27神峯寺の山門 |
神仏分離令
奈良時代に始まった神仏習合(わが国固有の神と仏教信仰を折衷・融合すること)を明治時代、政府が祭政一致の方針に基づいて廃止したこと。
高知は特に維新政府の中心のひとつとして、特にこの令を強く進めた為、神社と仏寺で多くの争いが起きた。
空と海の公園
頂上の「空と海の公園」は、標高570メートルの高台にいくつかの散策コースと展望台がある。木立の中を登っていくと、コンクリート作りの5階建ての展望台が立っていた。最上階からは360度の眺望が開け、無料の双眼鏡が備えつけられている。
加領郷大師堂
この地には弘法大師が法衣を洗ったといわれる「御たらい岩」があり、しめ縄を張り、地元の信者たちが大切に祭っている。
大山岬
安芸市に入ってすぐの大山岬は、海食によってできた洞窟や奇岩が連続する景勝地。洞穴状の岩屋は修行僧やお遍路の野宿の場としても使われ、長期にわたって 滞在する人もいたという。
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