第24番札所 室戸山 最御崎寺 明星院
むろとざん ほつみさきじ みょうじょういん
JR後免駅からバス 室戸岬・甲浦行(急行便)約2時間。東板本下車 徒歩20分。 | |
御詠歌 | 明星の出でぬる方の東寺暗き迷いはなどかあらまじ |
住所 | 高知県室戸市室戸岬町4058-1 |
TEL | 0887-23-0024 |
HP | |
宗派 | 真言宗豊山派 |
開基 |
弘法大師 |
宿坊 | あり(要予約) |
駐車場 | 境内まで徒歩5分 |
室戸市役所 電話0887-22-1111 | |
http://www.city.muroto.kochi.jp/ |
ここから「修行の道場」へ入り、23番から24番はこれまで体験したことのない約75㎞もの道程。
左手には、太平洋の青い海、右手には緑の山々を眺めながら国道を南下した先にあるのが「最御崎寺」。
大同2年(807)、嵯峨天皇の勅願を受けて、唐から帰朝した弘法大師が伽藍を建立。
風格を漂わせる山門をくぐれば、南国情緒あふれる境内へ。 正面には亜熱帯の植物に囲まれた本堂、左手前に大師堂、右手前には多宝塔。 本堂の奥の宝物館には数々の寺宝を保管していて、大師が唐から持ち帰ったといわれる、大理石丸彫りの石造如意輪観音半跏像、藤原時代作の薬師如来座像、月光菩薩立像の3体と足利時代の銘入りがある三足の丸盆一対は、国指定の重要文化財。
常人には信じがたい数々の神秘体験をした弘法大師だが、最初に遭遇したのは室戸岬。
無空(当時の弘法大師)が最初に悟りを開いたと伝わる、岬の少し手前、国道沿いにある2つの洞窟は、御蔵洞(みくらどう)と呼ばれ、東側の洞窟が神明窟(しんめいくつ)で、洞窟は見学自由で大師の見た海と空の風景を自分で感じてみよう。
青年の頃に徹夜で「虚空蔵求聞持法」の修行をしている夜、空に輝く明星が飛来して大師の口に飛び込み、ここで出家得度の決心をした大師は、虚空菩薩の像を刻み本尊にしたと伝えられています。
寺は歴代天皇の庇護の元に栄え、足利幕府もここは土佐の祈願寺とするなど繁栄を重ね、寺域は45万9845平方mを誇り、地元では「東寺」とも呼ばれた。
最御崎寺への登山道の途中には、弘法大師ゆかりの場所があり、大師が一夜のうちに建立したと伝わる「一夜建立の岩屋」から少し登ったところに、「捻り岩」という洞窟がある。ここには、大師の母君である玉依御前が、大師の身を案じて男装して訪れた際に、女性が近寄ると嵐が巻き起こったため、大師が真言を唱えて風を静め、岩を念じ伏せた、という伝説が残っている。 このことから女人禁制となったと言われる。
なお、この寺は、Y.H.東寺として利用されている。
本尊 | ||
虚空蔵菩薩 | ||
真言 | ||
のうぼう あきゃしゃ きゃらばやおん ありきゃ まりぼり そわか | ||
24最御崎寺の本堂と多宝塔 |
空海の名の由来
大師が不思議な体験をし、悟りを開いたのが室戸岬。無空、如空、教海…などここで修行する前は、数々の名前を名乗っていたが、室戸岬での修行を終えたときから「空海」と名乗るようになった。
目の前にどこまでも広がる空と海、器の大きさにピッタリの命名。
弘法大師は 幼名を真魚〈まお)と名乗り、 幼少のころから高い教育を受けることのできる環境で育ち、儒教や文学、歴史などを学んだ。
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